藤沢市内には多くの中世文書が残されています。これらは、当時の地域の状況を知ることのできる貴重な資料として大切に守り伝えられてきました。本展では、これらの中世文書を中心に、祈念の島としての江の島をクローズアップしていきます。
 江の島は、天女の坐す神の島として古くから人々の信仰を集めていました。古河公方や戦国大名北条家、徳川将軍家などこの地方の覇権を争った人々から芸能の民まで、様々な人が江島弁才天と結縁してその恩恵を受けるべく祈りを捧げました。
 彼らは江島弁才天へ何を祈り、捧げたのか、その信仰のありかたを、資料を残してこられた先人の努力とともに紹介します。
 最後になりましたが、資料の公開につきましてご許可をくださいました所蔵者の皆様と、ご協力いただいた皆様に心より感謝申し上げます。

2021年10月  
藤沢市文書館長


この展示は、2021年(令和3年)10月1日から11月26日にかけて藤沢市文書館で開催した同名の展示をウェブサイト用に再構成したものです。実際に展示した資料のうち掲示しないものがあります。