2011年3月11日に発生した東日本大震災は各地に大きな被害をもたらしました。東海地震や南関東直下型地震などが予想されるなか、首都圏に大きな被害をもたらした地震として1923(大正12)年の関東大震災が注目されています。

関東大震災は東京や横浜で大火災となり、死者・行方不明者約10万人と未曾有の被害を与えた複合災害としても知られています。都市化が進む今日において教訓とすべき事柄が多い地震ですが、藤沢の被害はあまり知られていないのが実情です。

今回の展示は、文書館が所蔵する各種記録を中心に、関東大震災の被害状況について明らかにしようとするものです。当時の被害状況を確認することで、今後起こりうる被害も予見できるようになり、より高度な対策を取ることも可能になります。当時の人々の動きは地域防災にも係わる問題でもあります。東日本大震災1周年を前に、今一度、歴史の教訓を参考にされてはいかがでしょうか。

最後に、貴重な資料をご提供いただいた市民や関係機関の方々に、この場を借りて厚くお礼申し上げます。

2012年1月16日 
藤沢市文書館長